機構について

理念

「機構の教育理念・目標について」

創造的人間の育成-21世紀の地球市民を目指して

創価大学は、建学の精神にうたわれるように、「人間教育」の大学である。これについて創立者は、「創価教育とは、『人間主義』『文化主義』『平和主義』に徹し、世界と共生しゆく〈開かれた人格〉をつくることを目指す人間教育である」*1といわれている。こうして、「全体人間」そして「創造的人間」をめざすところに、創価大学の人間教育の目標があるといえよう。

「共通科目」は、こうした建学の精神に基づいて展開される科目群であり、学部・学科における専門分野の科目とは別に、創価大学生ならば全員が直接学ぶことのできる科目群である。無論、語学を始めとする基礎的学力の養成や、幅広い知識の習得も、共通科目の大きな目的であるが、それのみならず、時代や社会に対する問題意識を培い、さらには人格的な陶冶へと通じる実践的な英知と創造性を養うところに、本学の人間教育に基づく共通科目の目標があるといえよう。

こうした理念、目標に基づき、創価大学で学ぶことに誇りを持ち、所属学部にかかわりなく、全員が①「大学科目」、②「語学」(英語・第2外国語)を学び、かつ③「人文科学系」「社会科学系」「自然科学系」の全ての領域にわたる幅広い教養を身につけることを目指す「創価コアプログラム」を全ての学部に適用している。なお、共通科目群の全体は、①~⑩の科目群で構成され、その中に、各授業科目が設置される。

まず、現代という時代において、大学で学ぶ意義、とりわけ本学で学ぶことの意義を考察し、確認する科目として、「大学科目」を置いている。次に、大学生活の過ごし方、将来への夢などから、キャリアデザインを実践的に行っていくことを目的とした「キャリア教育科目」を設置した。さらに20ヶ国語に及ぶ「言語科目」のほか、心身ともに健康で豊かなあり方を目指して「健康・体育科目」、「人文・芸術・思想科目」を置いている。

これらの科目群とともに、総合的・教養的な性格をもつ科目群として、「社会・文化・生活」、「自然・数理・情報」、「平和・人権・世界」、「Japan Studies Program」という4つの分野に分けて、多数の科目を置いている。これらの総合的な科目の学習を通して、人類文化の過去・現在を学ぶとともに、よき未来を建設する意志と力を練磨していきたいと考える。
また、選抜した学生のみを対象とした、将来国際社会等での活躍を目指す学生のために、GCP科目も開講している。

次に、具体的に、3点にわたる目標をあげる。

第1に「自立的学習者となること」である。

最高学府である大学にあっては、学習が受動的なものに終始してはならないのは当然である。自ら明確な問題意識をもち、積極的に文献等を調べ、さらにはその経過や結果を種々の形で表現していくという、積極的な学習活動が求められる。「創造的人間」という創価教育の人材像とは、まずもってそうした自立的な学習者でなければならない。

そのために、つねに「何のため」という目的観をもつことが重要である。目的観は学習へのモチベーションとして、自立的学習を推し進める大きな力になる。そこから強靭な思索も生まれてくる。このように、問題意識をもちつつ学ぶところに、問題発見能力が養成されるといえよう。次にめざすものは、さまざまなメディアを通して情報を収集する力の養成であり、それらの情報を分析、考察し、一定の答えを導き出すところの、いわゆる問題解決能力の養成である。

また、これとならんで、現代ではとくにプレゼンテーションの能力が求められる。とくに「文章表現力」の向上にいっそう力を注ぐべきである。それには、日本語の運用(読み書き話す)についても熟達する必要がある。こうして初めて、「自ら考え、自ら探求し、自ら発表する」という自立的学習者となることができる。この意味で、大学での学習は、本来「研究」という性格をもつといってよい。共通科目の学習を通して、自立的学習者の養成に力を注ぎたい。

第2に「多文化共生力の育成」である。

本学は、これまで文化交流に力を注ぎ、世界平和の構築へ貢献できる人材の育成、ならびに地球規模で価値創造ができる地球市民の育成に努めてきた。そして、このことは今後ますます重要性を増してくると思われる。

異文化理解・交流のうえで、ポイントとなるものは、やはり英語をはじめとする語学力である。「知識に国境がなく、グローバル化がいっそう進む」地球化の時代では英語を中心とした語学の能力は必須のものと位置づけられている。また、英語のみならず外国語を学ぶことは、視野を広げるとともに、世界友好へのパスポートを得ることでもある。

共通科目において、文学部やWLCスタッフの協力を得て、英語を含む20言語に及ぶ言語教育を展開している。ここで培った語学を生かし、さらにブラッシュアップするためにも、留学なども大いに推奨されよう。「言語を離れて学問なし」との認識に立ち、外国語の習得・向上にさらに力を注いでいきたい。

第3に「真の教養を身につけること」である。

学部・学科での専門科目は、性格上、その対象が比較的狭い領域に限定されざるをえないし、細分化はやむをえない面がある。それに対し、共通科目のもつ意義として、たとえ狭い領域が対象となったとしても、人間性あるいは人間という原点を離れない、すなわち、私たちにとって普遍的な観点をしっかり保つということがあげられる。かつて創立者は「生命・人間を直視し、その開発を目指したところに、学問の自由な発達があり、ひいては文明の絢爛たる開化があった」*2と指摘されたが、そうした、原点ともいえる生命的観点、人間的観点を保つことこそ、本学における共通科目の大きな意義だといってよい。

また、創立者がスピーチのなかで、『ある国際ジャーナリストが著書のなかで「欧米トップクラスの人々と、日本のそれとの決定的な違いは、教養の広さと深さである」という指摘をしている』と話された*3。この「教養の広さと深さ」は、一朝一夕になるものではなく、日々のたゆまぬ努力のなかに形成されていくものである。

そのために、まず「大いなる読書」をすべきである。大学時代の読書は、人生にとって決定的ともいえる基礎となる。次には、「大いなる対話」を推進していきたい。友人、知人との対話が、自己の狭い枠を破り、世界へと視野を広げていく。こうした読書と対話の繰り返しという日々の地道な実践の中にのみ、真の教養の力が身についていくといえよう。共通科目の学習が、こうした日常の活動を含む立体的な学習へと進展し、その結果、幅広い視野と深い人間理解が得られることを目指したい。

注(創立者スピーチからの引用)

  • *1 2006年3月7日北京事務所開所式におけるメッセージ
  • *2 第3回入学式「創造的人間たれ」
  • *3 第8回入学式「21世紀こそ諸君の舞台」

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